祖母の17回忌を7月1日に迎えました。時の流れは早く、その年には息子が誕生し、私が社長に就任し、さらに祖母と父が亡くなるという、慌ただしい一年を過ごしました。

子供の頃の記憶として、母が入院中に祖母の家に預けられたことがあります。その時、私が一匹の秋刀魚をきれいに食べたことを褒めてくれたこと、そして昼食の鍋焼きうどん（アルミ箔の直火で温める鍋）が何故かテーブルから滑り落ちたことを思い出します。その時、普段は絶対に怒らない祖母が激怒し、私に食事を抜かせたことが記憶に新しいです。それでも、祖母はいつも私をたくさん可愛がってくれました。

なぜうどんの鍋がテーブルから滑ったのか、理由を聞かず、ただ怒られたことが、当時は理解できずに悲しかった。その経験から、自分が親になった今では、子供たちに対して理由を聞くことを忘れずに、ただ怒るだけではなく、諭すよう心掛けています。

また、あの日からずっと、なぜ鍋が勝手に滑ったのかという疑問が頭から離れませんでした。それを解明するために、高校生の頃に実験解析を行ったことが、私が物理に興味を持つきっかけとなりました。物理は科学や哲学といったあらゆる分野と繋がりがあり、家づくりにも大きな影響を与えます。この経験は私にとって非常に良いきっかけとなりました。そのため、祖母に感謝の気持ちでいっぱいです。